デイサービス開業に使える補助金・助成金

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デイサービスの開業には、事業所の規模や導入設備、人員構成によって数百万円から数千万円規模の多額な資金を要します。経営の初期負担を軽減し、安定した事業運営を実現する手段として、国や自治体が提供する補助金・助成金の活用は極めて有効な戦略といえるでしょう。

本記事では、デイサービス開業時に申請可能な主な制度の概要と、受給金額の目安、ならびに申請時における留意点について詳しく解説します。公的な支援制度を戦略的に取り入れ、健全な財務基盤を構築するための判断材料として、ぜひお役立てください。

※参照元:freee「デイサービス(通所介護)を開業するまでの疑問を解消!」
(https://www.freee.co.jp/kb/kb-launch/opening-a-day-service/)

開業資金の全体像や調達方法については、以下で解説していますので、合わせて参考にしてください。

補助金と助成金の根本的な違い

公的支援制度には「補助金」と「助成金」がありますが、管轄官庁や受給までの難易度、および資金の性質が異なります。どちらも原則として返済不要の資金ですが、採択率や申請のタイミングに大きな差があるため、それぞれの特性を理解したうえでの戦略的な活用が求められます。

比較項目 助成金 補助金
主な管轄 厚生労働省 経済産業省・地方自治体
主な目的 雇用維持・労働環境の改善・人材育成 事業振興・新サービス開発・IT導入
受給の条件 要件を満たせば原則として受給可能 審査(コンテスト方式)を通過する必要あり
予算・件数 予算内であれば件数制限は少ない あらかじめ予算や採択件数が決まっている
申請期間 通年、あるいは長期間の受付が多い 数週間~1ヶ月程度の短期間(公募制)

助成金は「人員配置基準」を遵守し、適切な雇用管理を行うデイサービス運営において非常に親和性が高い制度です。一方で、補助金はレセコン(介護報酬請求システム)の導入や、機器の新規購入など、特定の設備投資や事業拡大のタイミングで大きな威力を発揮します。自社の事業フェーズに合わせ、両者を組み合わせて活用することが財務健全化への近道といえるでしょう。

デイサービス開業で活用可能な
主な補助金・助成金一覧

デイサービスの立ち上げ期および運営初期において、特に親和性が高い公的支援制度をまとめました。人件費負担の軽減やシステム導入の効率化など、自社の課題に合わせて最適な制度を検討してください。

制度名 受給金額の目安 支援の対象・種別
特定求職者
雇用開発助成金※1
1人あたり60万~240万円程度 高年齢者や障害者等の雇用維持(助成金)
キャリアアップ
助成金※2
(正社員化コース)
1人あたり最大80万円程度 有期雇用労働者の正社員への転換(助成金)
トライアル雇用
助成金※3
1人あたり最大12万円 未経験者等の試行雇用(助成金)
IT導入補助金※4 5万~150万円(補助率1/2) 介護ソフトやレセコンの導入支援(補助金)
地域医療
介護総合確保基金
各都道府県の規定による 介護施設の整備や人材確保(補助金)
※1参照元:特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/tokutei_konnan.html)
※2参照元:(PDF)キャリアアップ助成金のご案内(令和7年度版)
(https://www.mhlw.go.jp/content/11910500/001512805.pdf)
※4参照元:(PDF)サービス等生産性向上IT導入支援事業『IT導入補助金2025』の概要
(https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/r6_it_summary.pdf)

※各制度の支給額や要件は年度ごとに更新されるため、申請時には必ず管轄のハローワークや事務局の最新情報を確認してください。

各制度を活用する際のポイント

助成金制度は、適切な労務管理(就業規則の整備や法定帳簿の備え付け)が受給の前提となります。デイサービスは人員基準が厳格であるため、採用計画と連動させてこれらの制度を組み込むことで、採用コストを実質的に抑制しながら組織基盤を強化することが可能です。

また、「地域医療介護総合確保基金」は都道府県ごとに予算や公募時期が大きく異なります。物件の改修や大規模な設備投資を伴う開業の場合、自治体のホームページを定期的に確認し、早期に相談窓口へ問い合わせるのが賢明といえるでしょう。

特定求職者雇用開発助成金

高年齢者や障害者などの就職困難者を、ハローワーク等の紹介を通じて継続して雇用する事業主に対して支給される助成金です。介護業界は幅広い年齢層が活躍できる場であるため、採用計画と連動させることで人件費負担の軽減に寄与します。

キャリアアップ助成金
(正社員化コース)

有期雇用労働者やパートタイマーを正社員へ転換し、処遇改善を図る事業主を支援する制度です。優秀なスタッフの定着(リテンション)はデイサービス運営の要であるため、福利厚生の充実とあわせて活用するのが効果的といえるでしょう。

トライアル雇用助成金

職業経験の不足などにより就職が困難な求職者を、ハローワーク等の紹介により一定期間(原則3ヶ月)試行雇用した際に支給されます。実際の適性を見極めながら採用を検討できるため、ミスマッチによる早期離職リスクを抑制する利点があります。

IT導入補助金

介護ソフトや勤怠管理システムなど、業務効率化に資するITツールの導入費用の一部を補助する制度です。記録業務のデジタル化はスタッフの負担軽減に直結するため、指定申請時にあわせて導入を検討すべき重要な施策となります。

地域医療介護総合確保基金

都道府県が策定する計画に基づき、介護施設の整備や機器の導入等を支援する制度です。地域ごとのニーズに即した事業展開を支援する性質上、自治体や年度によって公募内容が大きく異なるため、最新の募集要項を精緻に確認することが求められます。

公的支援制度を活用する際の
留意点

補助金・助成金の申請にあたって最も注意すべきは、「交付決定(採択)」前の契約・着工・購入は原則として対象外となる点です。事前の手続きを怠ると、受給要件を満たしていても不採択となるリスクがあるため、スケジュール管理を徹底しましょう。

また、これらの制度は「後払い方式(精算払い)」が一般的です。事業者が一旦全額を立て替え、実績報告と検査を経てから入金されるため、受給までの期間を考慮した資金繰り計画(キャッシュフロー管理)が不可欠となります。

フランチャイズ本部による
申請支援の有効性

膨大な申請書類の作成や行政との調整は、異業種からの参入オーナーにとって多大な労力を要するプロセスです。しかし、開業支援の実績が豊富なフランチャイズ本部では、過去の採択事例に基づいた知見の提供や、提携する専門家(社会保険労務士等)の紹介を行っているケースが少なくありません。

煩雑な事務作業を本部のリソースを活用して効率化することは、オーナーが本来注力すべき「人材育成」や「ケアマネジャーへの営業」に専念するために極めて有効な戦略といえるでしょう。

制度の正確な理解による
財務基盤の強化

各制度の要件や申請時期を正しく把握し、戦略的に活用することで、開業時の財務的な負担を大幅に軽減することが可能です。ただし、制度改正が頻繁に行われる分野であるため、早期の情報収集と専門家を交えた計画的な準備が成功の鍵となります。

当メディアでは、各フランチャイズの支援体制や事業モデルを精緻に調査し、おすすめの情報を紹介しています。経営判断の材料として、ぜひお役立てください。

CHECK
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