デイサービスの採用はいつから始める?

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デイサービスを開業するには、事業所の設備や利用者獲得の準備だけでなく、サービスを提供する職員の採用も進めなければなりません。必要な職種を開業直前になってから募集すると、有資格者を確保できなかったり、採用後の研修時間が不足したりする可能性があります。

また、応募者の資格や経験だけを見て採用すると、実際の業務や事業所の方針に合わず、早期離職につながることもあります。デイサービスの採用は、開業日から逆算して必要な職種・人数・採用基準を整理することが重要です。

ここでは、デイサービスの採用を始める時期、募集すべき職種、採用方法、求人票や面接で確認したい内容、オープニング研修の進め方について解説します。

デイサービスの採用は
開業の何か月前から始める?

開業予定日の4~6か月前を目安に採用計画を立てる

デイサービスの採用活動は、開業予定日の4~6か月前をひとつの目安として始めます。この期間は法令で決められたものではありませんが、求人条件の設計、求人票の作成、応募者との面接、内定後の退職交渉や引き継ぎ期間まで考えると、早めの着手が必要です。

特に、管理者候補や看護職員、生活相談員などは、資格要件や経験に合う人材がすぐに見つかるとは限りません。地域の採用市場や勤務条件によって必要な期間は変わるため、採用が難しい職種から先に募集を始めるとよいでしょう。

開業日から逆算して採用スケジュールを作成する

採用活動を始める前に、開業予定日、指定申請の時期、入社日、研修期間を一つのスケジュールにまとめます。応募者を採用できても、開業日までに入社できなければ、予定していた勤務表を組めない可能性があるためです。

以下は、開業6か月前から採用を始める場合の一例です。物件工事や指定申請の状況と照らし合わせながら、採用活動の開始時期を調整してください。

時期 主な採用活動
開業6か月前 必要な職種・人数・雇用形態・給与条件を決める
開業4~5か月前 求人媒体への掲載、人材紹介会社への依頼、候補者への声かけを始める
開業2~3か月前 書類選考、面接、条件調整、内定通知を行う
開業1~2か月前 入社手続き、勤務表の作成、オープニング研修を行う
開業直前 業務シミュレーションを行い、配置や役割分担を見直す

管理者候補や有資格者を優先して採用する

すべての職種を同じタイミングで採用するのではなく、人員基準や採用難易度を踏まえて優先順位を決めます。まずは管理者候補を定め、その後、生活相談員、看護職員、機能訓練指導員など、資格や経験が必要な職種を確保する流れが考えられます。

管理者候補が早い段階で決まれば、採用面接や研修内容の検討にも参加してもらえます。現場責任者を交えながら採用基準を整えることで、開業後の運営方針に合う人材を選びやすくなります

デイサービスで
募集すべき職種

一般的な指定通所介護では、管理者のほか、生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員などの配置が求められます。ただし、利用定員やサービスの提供単位、地域密着型通所介護などのサービス種別によって基準が異なる場合があります。

採用計画を立てる際は、事業所の所在地を管轄する自治体や指定権者に、必要な職種・資格・勤務時間・兼務条件を確認してください。

参照元:厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82999404&dataType=0)

管理者

管理者は、職員の管理、業務の調整、行政への対応、事故発生時の対応など、事業所運営全体を管理する職種です。開業準備中は、勤務表や業務マニュアルの作成、職員研修、備品の確認などにも関わります。

資格要件だけでなく、職員へ指示を出す力や、利用者家族・ケアマネジャー・行政機関と調整する力が求められます。ほかの職種と兼務させる場合は、管理業務に支障が出ない勤務体制を組めるかを確認しましょう。

生活相談員

生活相談員は、利用希望者からの相談、契約、利用開始時の調整、家族への説明、ケアマネジャーとの連絡などを担います。利用者獲得のための事業所案内や、地域の関係機関との連携を任されることもあります。

生活相談員として認められる資格や要件は、自治体によって取り扱いが異なる場合があります。応募者が資格を保有しているだけで判断せず、相談援助の経験や書類作成力、外部関係者への説明力も確認してください。

看護職員

看護職員は、利用者の健康状態の確認、服薬の支援、処置、急変時の対応などを担います。デイサービスでは、病院とは異なり、介護職員や機能訓練指導員と連携しながら、利用中の体調変化を継続的に把握する役割があります。

看護師または准看護師の資格だけでなく、勤務可能な曜日・時間、医療的ケアへの対応経験、緊急時の判断力なども確認します。採用時には、事業所で想定する医療対応の範囲を具体的に伝えることが重要です。

介護職員

介護職員は、食事、入浴、排泄、移動などの介助に加え、レクリエーション、送迎、記録、利用者とのコミュニケーションなどを担当します。実際に任せる業務は、事業所のサービス内容によって異なります。

介護資格を持っていない人を採用する場合は、どの業務から任せるのか、誰が教育を担当するのかを決めておきます。介助技術だけでなく、安全確認や報告・連絡・相談を適切に行えるかも重要な評価項目です。

機能訓練指導員

機能訓練指導員は、利用者の日常生活に必要な身体機能の維持・向上を支援します。身体状態を確認し、利用者の生活目標に合わせた訓練内容を考え、実施状況を記録する役割を担います。

対象となる資格には、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などがあります。資格によって得意分野が異なるため、事業所で提供したい訓練との相性も確認しましょう。

送迎・調理・事務を担当する職員

デイサービスの運営では、必置職種以外にも、送迎、調理、介護報酬請求、電話対応などを担当する人材が必要です。介護職員などが兼務する場合もありますが、すべての業務を少人数に集中させると、現場の負担が大きくなります。

送迎担当者には運転経験や地域の道路事情への理解、調理担当者には衛生管理、事務担当者には介護請求やパソコン操作の経験などを確認します。法令上の配置だけでなく、実際の一日の業務が回る人数を採用することが大切です。

募集する職種と確認項目

職種 主な役割 採用時の主な確認項目
管理者 事業所運営、職員管理、行政対応 管理経験、調整力、兼務する業務
生活相談員 相談、契約、家族・関係機関との連携 資格要件、相談援助経験、説明力
看護職員 健康管理、服薬支援、緊急時対応 資格、勤務時間、医療対応経験
介護職員 身体介助、活動支援、送迎、記録 介助経験、安全意識、送迎への対応
機能訓練指導員 身体評価、機能訓練、記録 対象資格、訓練経験、事業所との相性
その他の職員 送迎、調理、請求、電話対応 担当業務の経験、兼務の可否

デイサービスにおける
職種別の採用難易度

管理者・生活相談員は経験と適性の両方を確認する

管理者や生活相談員は、資格要件を満たしているだけでは、事業所運営や対外的な調整を適切に行えるとは限りません。現場経験に加え、職員への指示、利用者家族への説明、ケアマネジャーとの連携など、幅広い対応力が必要です。

開業準備から参加できる経験者は候補が限られるため、早めに採用活動を始めます。面接では過去の役職名だけでなく、どのような問題に対して、どのように周囲と連携して解決したかを確認しましょう。

看護職員は勤務条件を明確にして募集する

看護職員の求人では、病院やクリニックとの仕事内容の違いを明確に伝える必要があります。短時間勤務や曜日固定を希望する求職者もいるため、必要な勤務時間を整理したうえで、常勤・非常勤などの雇用形態を検討します。

求人票には、利用者の健康管理、服薬、処置などの業務内容に加え、送迎や介護業務を担当する可能性があるかも記載します。業務範囲が曖昧なままだと、入社後の認識違いにつながるため注意が必要です。

機能訓練指導員は資格ごとの経験を確認する

機能訓練指導員として勤務できる資格は複数ありますが、資格が同じでも、病院、接骨院、介護施設など、これまでの勤務先によって経験は異なります。デイサービスにおける個別機能訓練や書類作成の経験も確認しましょう。

経験者だけに限定すると応募者が集まりにくくなる可能性があります。未経験者を採用する場合は、評価方法、訓練計画の作成、記録などを教えられる体制があるかを事前に検討してください。

介護職員は採用人数より定着を重視する

介護職員は複数名を募集することが多い職種ですが、開業日までに人数を揃えることだけを優先すると、仕事内容や勤務条件が合わず、早期離職につながるおそれがあります。

採用時には、入浴介助、送迎、レクリエーション、記録など、担当する業務を具体的に説明します。応募者が希望する働き方と、事業所が任せたい役割にずれがないかを確認することが定着につながります。

デイサービスで利用できる
主な採用方法

求人媒体のメリット・デメリット

求人媒体は、求人サイトや介護職専門の求人サービスなどに募集情報を掲載し、求職者からの応募を待つ方法です。複数職種を同時に募集しやすく、仕事内容や事業所の方針を自社の言葉で伝えられます。

一方、掲載しても必ず応募が来るとは限らず、応募者への連絡や面接日程の調整も自社で行う必要があります。他事業所の求人と比較されるため、給与だけでなく、業務内容や研修体制まで具体的に記載することが重要です。

人材紹介のメリット・デメリット

人材紹介は、紹介会社から採用条件に合う候補者の紹介を受ける方法です。求職者との連絡や面接日程の調整を支援してもらえるため、管理者、看護職員、生活相談員など、採用を急ぐ職種で活用しやすい方法です。

ただし、採用が決まった場合は紹介手数料が発生するのが一般的です。紹介会社によって得意な地域や職種も異なるため、手数料、返金規定、候補者への説明内容などを確認してから契約しましょう。

リファラル採用のメリット・デメリット

リファラル採用は、経営者や職員の知人を紹介してもらう方法です。候補者の人柄や経歴を把握しやすく、求人媒体では出会いにくい人材へ直接声をかけられる可能性があります。

一方、紹介者との関係に配慮して選考基準が曖昧になることがあります。紹介された人も通常の応募者と同じ基準で面接し、紹介を受けたことと採用判断を切り分けるルールを設けることが大切です。

職種に合わせて複数の採用方法を併用する

一つの採用方法だけに依存すると、応募が集まらなかったときに開業準備が遅れる可能性があります。自社サイト、求人媒体、ハローワーク、人材紹介、リファラルなどを組み合わせ、応募経路を複数用意しましょう。

たとえば、介護職員は求人媒体やハローワーク、看護職員や機能訓練指導員は専門媒体や人材紹介、管理者候補はリファラルや直接の声かけなど、職種ごとに方法を変えると採用活動を進めやすくなります。

採用方法の比較

採用方法 メリット デメリット
求人媒体 幅広い求職者へ情報を届けやすく、複数職種を募集できる 応募が保証されず、応募対応や選考を自社で行う必要がある
人材紹介 条件に合う候補者の紹介を受けられ、採用業務の負担を抑えやすい 採用時に紹介手数料が発生し、自社に採用ノウハウが残りにくい
リファラル 候補者の人柄を把握しやすく、採用費用を抑えられる可能性がある 候補者数が限られ、紹介者との関係が選考に影響しやすい

応募者に選ばれる
求人票の作り方

仕事内容を「介護業務全般」で済ませない

求人票の仕事内容を「介護業務全般」とだけ記載しても、応募者は実際の働き方をイメージできません。食事・入浴・排泄介助、送迎、レクリエーション、記録、清掃など、担当する可能性がある業務を具体的に記載します。

特に、送迎の有無、使用する車種、入浴介助の頻度、記録方法は、応募者が重視しやすい項目です。開業前に採用する場合は、研修、備品整理、マニュアル確認などの準備業務があることも伝えましょう。

勤務条件と一日の流れを具体的に伝える

勤務時間、休憩、休日、残業の見込み、曜日固定の可否など、働き方に関わる情報を明記します。求人票と面接で説明する条件が異なると、応募辞退や入社後のトラブルにつながります。

送迎開始から利用者の帰宅までの一日の流れを示すと、応募者が仕事内容を理解しやすくなります。利用定員や職員体制も可能な範囲で伝え、忙しさを具体的にイメージできる求人票を作りましょう。

事業所の方針と対象利用者を伝える

同じデイサービスでも、入浴を中心に提供する事業所、機能訓練に力を入れる事業所、認知症の人を積極的に受け入れる事業所など、サービスの特徴は異なります。

対象とする利用者、予定しているプログラム、目指すケア、職員に求める役割を求人票に記載します。事業所の方針に共感する人から応募を得ることで、採用後の認識のずれを抑えやすくなります。

給与以外の働きやすさにも根拠を持たせる

「働きやすい職場」「アットホームな職場」などの抽象的な表現だけでは、他事業所との違いが伝わりません。研修時間、ICT機器、記録方法、資格取得支援、相談体制など、働きやすさの根拠を具体的に示します。

オープニングスタッフを募集する場合は、人間関係を一から築ける点だけでなく、業務の流れやルールづくりに参加できる点も伝えられます。ただし、業務内容や条件を実態以上によく見せる表現は避けましょう。

デイサービスの面接で
確認すること

デイサービスを志望する理由

面接では、介護の仕事を希望する理由だけでなく、なぜ入所施設や訪問介護ではなくデイサービスを選んだのかを確認します。応募者が仕事内容や利用者との関わり方を理解しているかを見るためです。

応募先を選んだ理由も聞き、事業所のサービス方針と本人の希望が合っているかを確かめます。回答の上手さだけではなく、過去の経験や仕事選びの軸に一貫性があるかを見ましょう。

介助・送迎・記録への対応力

介護職員には、食事、入浴、排泄、移乗などの経験を確認します。経験がない場合は、どのように学ぶつもりか、安全に関する指示を受け入れられるかを聞きます。

送迎を担当してもらう場合は、運転免許の有無だけでなく、運転経験、使用できる車種、事故発生時の対応も確認します。記録業務については、パソコンやタブレットの操作経験も聞いておくとよいでしょう。

他職種と連携する力

デイサービスでは、介護職員、看護職員、生活相談員、機能訓練指導員などが情報を共有しながらサービスを提供します。そのため、自分の担当業務だけでなく、周囲へ報告・相談できる力が必要です。

面接では、意見が異なる相手と仕事を進めた経験や、問題が起きたときに周囲へ相談した経験を質問します。「協調性がありますか」と聞くのではなく、実際の行動事例を聞くことがポイントです。

開業準備や業務変更への対応

オープニングスタッフは、利用者へのサービス提供だけでなく、研修、備品の準備、マニュアルの確認、動線の見直しなどにも参加します。完成した職場へ入社する場合とは仕事内容が異なることを説明しましょう。

面接では、開業前研修に参加できる日程や、新しいルールを職員同士で話し合うことへの考え方を確認します。開業後に利用者数や業務分担が変化する可能性も伝え、対応できるかを確かめてください。

適性や能力と関係のない質問は避ける

採用面接では、職務を遂行するために必要な適性や能力を基準に評価します。本籍・出生地、家族の職業や収入、住宅状況、宗教、支持政党、愛読書などを質問すると、就職差別につながるおそれがあります。

あらかじめ職種ごとの質問と評価基準を決め、応募者全員を共通の項目で評価します。面接担当者の印象や価値観だけで採否を決めない仕組みを整えましょう。

参照元:厚生労働省「公正な採用選考の基本」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/newpage_56780.html)

資格だけで採用を
判断しないための方法

職種ごとの採用基準を事前に決める

資格を保有していることと、事業所で期待する役割を果たせることは同じではありません。資格、実務経験、勤務条件、安全意識、コミュニケーション、送迎への対応など、職種ごとの評価項目を決めます。

必須条件と、入社後に身につけてもらう条件を分けることも大切です。すべての経験を必須にすると応募者が限られるため、採用時に必要な能力と、研修で補える能力を整理するとよいでしょう。

過去の行動を具体的に質問する

「利用者に優しくできますか」「チームで働けますか」といった質問では、多くの応募者が肯定的に答えます。面接では、利用者から介助を拒否された場面や、職員間で意見が分かれた場面などを具体的に聞きます。

本人が置かれていた状況、取った行動、その結果、振り返りまで聞くことで、判断力や周囲との関わり方を確認できます。未経験者の場合は、介護以外の仕事や学校生活での行動事例を聞いても構いません。

面接評価シートを使用する

面接官による評価のばらつきを抑えるには、評価シートの使用が有効です。資格・経験、利用者への姿勢、安全意識、コミュニケーション、チーム適性、勤務条件などの項目を設けます。

各項目の評価基準も決めておき、複数の面接官で採用する場合は、評価後に意見を共有します。一つの項目だけで判断せず、職務遂行に必要な適性や能力を総合的に評価してください。

必要に応じて実技や運転技能を確認する

介助や送迎を担当してもらう場合は、本人の同意を得たうえで、模擬的な実技確認を行う方法もあります。介助では安全確認や声かけ、運転では周囲の確認や車両の扱い方などを見ます。

ただし、選考段階の応募者に実際の利用者への介助や通常業務を無償で行わせることは避ける必要があります。実施目的、内容、所要時間、評価方法を事前に説明し、公正な選考になるよう配慮しましょう。

オープニング研修の進め方

事業所の方針と職種ごとの役割を共有する

オープニング研修では、手順を教える前に、事業所の理念、対象とする利用者、提供するサービス、目指すケアを共有します。職員が方針を理解していなければ、利用者への対応や判断にばらつきが生まれます。

管理者、生活相談員、看護職員、介護職員、機能訓練指導員が、それぞれ何を担当するのかも確認します。担当者だけでなく、困ったときに誰へ報告・相談するかまで明確にすることが大切です。

安全管理や接遇を全職員で学ぶ

職種を問わず必要となる内容は、全職員を対象とした共通研修で扱います。事故発生時の連絡、感染症対策、個人情報保護、高齢者虐待防止、身体拘束の適正化、災害対応、接遇などが考えられます。

資料を読むだけで終わらせず、事業所内の設備や連絡先を確認しながら研修を行います。緊急時の対応については、誰が救急要請し、誰が家族や管理者へ連絡するかまで決めておきましょう。

職種別研修で実際の業務を確認する

共通研修後は、職種ごとに実務を確認します。介護職員は介助・送迎・記録、看護職員は健康確認・服薬・急変対応、生活相談員は契約・相談・連携、機能訓練指導員は評価・計画・記録などを扱います。

管理者には、勤務表、事故報告、職員への指示、行政への連絡などの流れを共有します。兼務する職員については、時間帯ごとの役割を整理し、担当業務が重なった場合の優先順位も確認してください。

開業前に一日の流れをシミュレーションする

開業前には、送迎、到着、健康確認、入浴、食事、機能訓練、レクリエーション、帰宅までの流れを通して確認します。職員が利用者役を担当すると、案内の分かりにくさや移動しにくい場所にも気づけます。

送迎の遅れ、利用者の体調不良、転倒、服薬の確認漏れなど、想定外の状況も設定します。研修で見つかった課題を開業前に修正し、再度確認することで、実際の運営に備えられます。

研修後に理解度と運営体制を見直す

研修を実施した後は、参加した事実だけでなく、必要な内容を理解できているか確認します。チェックリストや短いテスト、実技確認などを用い、不十分な項目は追加研修を行います。

研修中に出た質問や意見を基に、マニュアル、職員配置、備品の置き場所、情報共有方法なども見直します。研修を開業前だけの行事にせず、開業後も定期的に改善していく仕組みを作りましょう。

参照元:厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82999404&dataType=0)

採用できない場合に
開業を延期するリスクと判断基準

人員基準を満たせなければ開業計画に影響する

必要な職種や人数を確保できなければ、指定申請や開業後の運営に影響する可能性があります。内定者がいても、開業日までに入社できない場合や、予定した勤務時間に入れない場合は、勤務体制を組めません。

採用の遅れが分かった時点で、指定申請を担当する自治体へ相談し、必要な対応を確認してください。職員名だけを揃えるのではなく、実際の勤務時間と役割が人員基準に合っているかを確認する必要があります。

人員不足のまま開業すると職員へ負担が集中する

最低限の人数だけで開業すると、急な欠勤や退職が発生した際に、送迎、入浴、機能訓練などを予定どおり実施できないおそれがあります。休憩や記録の時間も確保しにくくなります。

一部の職員へ負担が集中すれば、事故やサービス品質の低下だけでなく、開業直後の離職につながる可能性もあります。法令上の最低人数だけでなく、欠勤や利用者増加にも対応できる配置を検討しましょう。

開業延期には費用面や営業面のリスクがある

開業を延期すると、物件の賃料や設備費、人件費などが先行して発生する期間が長くなります。すでに利用相談を受けている場合は、利用開始日の変更によって、利用希望者やケアマネジャーの信頼を損なう可能性もあります。

また、採用済みの職員には入社日や給与支払いへの影響を説明しなければなりません。延期を判断する際は、費用だけでなく、職員、利用予定者、関係機関への影響を整理し、できるだけ早く連絡します。

開業日より安全に運営できる体制を優先する

延期による損失を避けるために、人員が不足したまま開業することは適切ではありません。採用できない場合は、求人条件の見直し、採用チャネルの追加、営業時間や定員の再検討などを行います。

それでも人員基準や安全な運営体制を確保できなければ、開業日の変更を検討します。予定どおり開業することより、利用者へ安全なサービスを継続して提供できることを優先してください。

デイサービスの採用に
関するよくある質問

無資格・未経験の介護職員も採用できますか?

介護職員については、提供するサービスや担当業務によって、無資格・未経験者を採用できる場合があります。ただし、資格が不要であることと、採用直後からすべての業務を任せられることは同じではありません。

看護職員は常勤で採用する必要がありますか?

看護職員に必要な配置や勤務方法は、サービス種別、利用定員、提供単位などによって確認が必要です。非常勤での採用や、一定の要件を満たす連携による対応が認められる場合もあります。

管理者はほかの職種と兼務できますか?

管理者は、管理業務に支障がないなどの条件を満たせば、事業所内のほかの職務と兼務できる場合があります。ただし、兼務する職種の配置基準や勤務時間も満たさなければなりません。

採用予定者が開業直前に辞退した場合はどうしますか?

内定辞退によって必要な配置を組めなくなった場合は、代替候補者への連絡、人材紹介会社への相談、求人条件の見直しなどを直ちに行います。同時に、現在の職員で基準を満たせるかを確認します。

人材紹介会社はいつから利用すべきですか?

自社募集で応募が集まらなくなってから利用するのではなく、管理者、看護職員、生活相談員など、採用に時間がかかると見込まれる職種では、早い段階から併用する方法があります。

CHECK
【採用と研修の負担を軽減しよう】タイプ別
デイサービスFC厳選3社

デイサービスの開業では、管理者や生活相談員、看護職員、介護職員など、必要な職種を人員基準に沿って確保しなければなりません。なかでも、開業日から逆算して採用計画を立て、採用難易度の高い職種から募集することが、開業の遅れや人員不足を防ぐ重要なポイントです。

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